2026年9月21日行われた段級検定
10月5日合格発表以下通り
一段昇進:久米雅子さん
三段昇進:榊原陽子さん
一級昇進:成田泰造
四級昇進:加藤美智江
このたびのご昇進、誠におめでとうございます。
日々の努力と積み重ねが、このような成果につながりましたことを、心よりお祝い申し上げます。
一、段位検定の意味
段位検定は、単に合格・不合格を決めたり、段位を取得したりするためだけのものではありません。
自分自身の技術、理解力、練習への姿勢を見つめ直し、これまでの学びを確認する大切な機会です。
太極拳は、動作を覚えるだけでは完成しません。
正しい動作規格、身法、呼吸、重心の移動、動作の連続性、そして心の落ち着きを、日々の練習を通して身につけていくことが大切です。
段位が上がるほど、自分の技術を磨くだけでなく、学ぶ姿勢、礼儀、責任感、後輩への思いやりも求められます。
段位は到達点ではなく、さらなる成長への通過点です。
初心を忘れず、謙虚に学び続けることを大切にしてください。
二、太極拳の審判員の職責と採点基準
太極拳の検定や審査に携わる者は、常に公平・公正・専門性・正確性を重んじなければなりません。
審査する側も、審査を受ける側も、共通の基準を理解し、互いに尊重し合うことが大切です。
1.動作の規格
套路の規定に沿って、動作が正しく行われているか。姿勢、手法、歩法が正確で、各動作が明確に表現されているかを確認します。
2.身法
身体が中正に保たれているか。力みがなく、自然に沈み、虚実の区別が明確で、重心が安定しているかを確認します。
3.動作の連続性
各動作のつながりが滑らかで自然か。不必要な停止や動作の先走りがなく、套路全体が途切れずに行われているかを確認します。
4.柔軟性と協調性
手・眼・身・歩が調和しているか。動作が伸びやかで自然であり、太極拳特有の円滑さと柔らかさが表現されているかを確認します。
5.平衡性と安定性
片足での動作、方向転換、歩法、定勢において身体が安定しているか。大きな揺れやバランスの崩れ、余分な足の踏み直しがないかを確認します。
6.勁力とリズム
動作に適切な緩急と張りがあり、剛柔の調和が取れているか。速度が安定し、套路の特徴に合ったリズムで演武されているかを確認します。
7.精神・気勢
精神が集中し、表情や姿勢が自然であるか。太極拳特有の落ち着き、円滑さ、充実した気勢が表現されているかを確認します。
8.演武の完成度
起勢から収勢まで正確に行われているか。方向や進行経路が正しく、明らかなミスなく套路を完成させているかを確認します。
9.競技場の使用
套路の進行方向、移動距離、演武範囲が適切か。競技場の規定範囲を守り、空間を有効に活用しているかを確認します。
三、太極拳の主な減点項目
検定では、次のような点に注意し、日々の練習で改善していきましょう。
- 動作の誤り・省略:規定された動作を間違えたり、省略したりする。
- 套路の順序違い:動作の順番を間違える。
- 重心の不安定・歩法のミス:重心が崩れたり、足運びが不正確になったりする。
- 明らかな停滞:動作の途中で不必要に停止する。
- 方向転換の誤り:回転方向や身体の向きを間違える。
- 手足の協調不足:手法と歩法が一致せず、動作の調和が失われる。
- 身体の傾き・肩の力み・動作の硬さ:中正が崩れ、肩が上がる、身体が硬くなる。
- 収勢の方向・姿勢の誤り:最後の動作や身体の向きが正しくない。
- 套路の未完成:規定された套路を最後まで演武できない。
※ 実際の減点数は、適用する検定規則に従って判断します。
四、審判員が守るべき四つの原則
① 公平
すべての受験者を同じ基準で評価する。
② 公正
個人的な感情や人間関係、師弟関係などを審査に持ち込まない。
③ 専門性
太極拳の理論、動作規格、套路の特徴、適用される規則を十分に理解する。
④ 正確性
演武を注意深く観察し、客観的な根拠に基づいて正確に判定する。
審査する側には、技術だけでなく、公平な心と責任ある姿勢が求められます。
審判員の役割は、単に順位を決めることではありません。正しい技術を評価し、太極拳の精神を守り、次の世代へと伝えていくことも、大切な職責です。
五、謝美花太極拳の皆さまへ
私たちが学ぶ太極拳は、身体を鍛えるだけのものではありません。
礼儀を学び、心を整え、自分を律し、互いに尊重し合うことも大切な修養です。
段位が上がるほど、謙虚さを忘れず、基本に立ち返り、正しい技術を追求してください。
指導する立場を目指す方は、自分ができることだけで満足せず、なぜその動作を行うのか、どこを改善すべきなのかを理解し、相手に正しく伝える力を養ってください。
一人ひとりの努力が、謝美花太極拳全体の成長につながります。
これからも、皆さまと共に学び、共に磨き、和を大切にしながら、太極拳の道を歩んでまいりたいと思います。
「公平に評価し、公正に判定し、専門性を高め、正確に審査する。」
そして、私たち自身も常に学び続ける姿勢を忘れないようにしましょう。
今後とも、日々の練習を大切に、一歩ずつ精進してまいりましょう。
謝美花太極拳

